運転免許の取り方とその仕組み

反則金と違反金、そして罰金

 よく混同され、全て罰金というような表現をされることがありますが、違反金、反則金、罰金は実は全く別物です。
 まずは反則金と罰金の違いを見ていきましょう。言葉の印象でも分かるように、違反金は軽微なものに対して支払うもので、罰金はより悪質な違反に課せられるものです。もうすこし具体的に言うと、青キップと赤キップの違いでもあります。
 反則金というのは、青キップを切られた場合、課せられたペナルティ、つまり違反金を所定の期間内に支払えば刑事手続きを免除します、という制度です。実際に受け取ったことのある人はご存知でしょうが、青キップは青い用紙で、交通反則告知書といい、違反金の金額が書かれています。そして納付書も同時に配布され、自分で郵便局や銀行窓口、最近はペイジー払いなどを利用して、反則金を支払います。こうして無事、反則金を支払えば、刑事刑にはならずに済みます。ちなみに納付期限が過ぎてしまった場合は、自分で警察署に出頭して一日限り有効な納付書を貰うことが出来ます。
 そして赤キップの場合、もちろん違反金の納付書はありません。その場で免許証を取り上げられます。ただし、遠出していた場合は免許の取り上げではなく、赤キップも手渡されないようです。この赤キップは、免許を取り上げられている期間、運転免許の代わりになりますので、赤キップを切られたので家に帰れない、というようなことはありません。そして赤キップの場合は、反則金による刑事手続きの免除という措置はありませんので、裁判となります。赤キップを切られたことに対して、不服がなければ略式裁判となり、実際に裁判所に出向く必要はありません。ただし、より悪質な違反である場合には、罪を認めても略式裁判にはできないこともあります。そして略式裁判にできない場合と、不服があった場合は通常裁判となります。
 まず、違反金と呼ばれているものはいわゆる放置違反金のことです。駐車違反は、通常違反した人が支払わなければいけないものです。ですが、駐車違反というのはそもそも車には人が乗っておらず、誰が運転していたのか特定できないという場合、運転して車を違法駐車した人ではなく、車の所有者が支払うお金のことです。違反金の場合、駐車違反の反則金と金額は同じなのですが、違反金の場合加点されないという大きなメリットがあります。反則金ではなく違反金を支払うには、反則金を支払わず、放置違反金納付命令が出るまで待つこと。点数がつかないので、最近は駐車違反で反則金を支払う人は少なく、正直な人だけのようです。また、はじめて駐車違反をしてしまった人などは、この違反金を知らずに素直に反則金を支払う人が多いため、常習者ほど違反金を支払うことも多くなっています。